無料で多機能な動画編集ソフト「AviUtl2」
この記事では、AviUtl2でカット編集する方法を解説します。
【AviUtl2】カット編集のやり方
「カット編集」とは、動画の不要な部分を削除して、必要な部分だけをつなぎ合わせる作業のことです。
撮影した動画には、使わない場面(NGシーン・間延びした部分・余計な説明など)が入っていることが多いです。その不要な部分を「カット」することで、スッキリと見やすい動画に仕上げることができます。
カット編集の主な役割
不要な部分を削除 | NGシーンや無言の時間などをカットする。 |
---|---|
テンポを整える | 複数の短いカットを繋ぎ合わせ、リズミカルな映像にする。 |
構成の整理 | 複数のシーンを繋ぎ合わせ、ストーリーの流れをスムーズにする。 |

それでは「AviUtl2でカット編集する方法」を解説していきます。
カット編集に関する設定
デフォルト(初期設定)では、右クリックした位置でオブジェクトが「分割」されます。
レイヤー編集(タイムライン)上で右クリック→「オプション」→「中間点追加・分割を現在のフレームで行う」を有効にします。

このように、フレームの位置で「中間点を追加・分割」ができるようになります。
動画の前後をトリミング
オブジェクトの前後をトリミングする方法は、主に以下の3通りです。

ドラッグ&ドロップ | マウス操作で直感的にトリミングできる。 |
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分割→削除→移動 | ひとつひとつ段階を踏むのでわかりやすいが、作業工程は多くなる。 |
切り出し(選択範囲を抽出) | オブジェクトの「削除と移動」を同時に行えるが、範囲選択は「元に戻す・やり直し」ができない。 |
ドラッグ&ドロップ
オブジェクトの左端を「ここから必要」という位置までドラッグします。

オブジェクトの右端を「ここまで必要」という位置までドラッグします。

オブジェクトをドラッグして隙間を埋めます。

分割→削除→移動
フレームを合わせて、オブジェクトを分割します。

- 「ここから必要」という位置にフレームを合わせます。
- オブジェクトを右クリックします。
- 「分割」をクリックします。
S = オブジェクトを分割
フレームを合わせて、オブジェクトを分割します。

- 「ここまで必要」という位置にフレームを合わせます。
- オブジェクトを右クリックします。
- 「分割」をクリックします。
左右の不要なオブジェクトを右クリック→「削除」をクリックします。

オブジェクトを選択して Delete = オブジェクトを削除
オブジェクトをドラッグして隙間を埋めます。

切り出し(選択範囲を抽出)
開始フレームを設定します。

- 「ここから必要」という位置にフレームを合わせます。
- プレビュー編集の←をクリックします。
[ = 現在のフレームを選択開始フレームにする
終了フレームを設定します。

- 「ここまで必要」という位置にフレームを合わせます。
- プレビュー編集の→をクリックします。
] = 現在のフレームを選択終了フレームにする
オブジェクトを右クリック→「切り出し」をクリックすると、選択範囲以外が削除されて、オブジェクトが自動的に左詰めされます。

Ctrl + T = オブジェクトを切り出し
動画の中間をカット
オブジェクトの中間をカットする方法は、主に以下の2通りです。

分割→削除→移動
フレームを合わせて、オブジェクトを分割します。

- 「ここからカットしたい」という位置にフレームを合わせます。
- オブジェクトを右クリックします。
- 「分割」をクリックします。
S = オブジェクトを分割
フレームを合わせて、オブジェクトを分割します。

- 「ここまでカットしたい」という位置にフレームを合わせます。
- オブジェクトを右クリックします。
- 「分割」をクリックします。
中間の不要なオブジェクトを右クリック→「削除」をクリックします。

オブジェクトを選択して Delete = オブジェクトを削除
右側のオブジェクトをドラッグして隙間を埋めます。

範囲選択→切り取りして詰める(リップル削除)
開始フレームを設定します。

- 「ここからカットしたい」という位置にフレームを合わせます。
- プレビュー編集の←をクリックします。
[ = 現在のフレームを選択開始フレームにする
終了フレームを設定します。

- 「ここまでカットしたい」という位置にフレームを合わせます。
- プレビュー編集の→をクリックします。
] = 現在のフレームを選択終了フレームにする
オブジェクトを右クリック→「切り取りして詰める」をクリックすると、選択範囲が削除されて、右側のオブジェクトが自動的に左詰めされます。

※左詰めされるのは同じレイヤー上のオブジェクトのみです。
Ctrl + Shift + X = オブジェクトを切り取りして詰める
効率よくカット編集する方法
「左に詰める」と「切り取りして詰める」を使うと、効率よくカット編集を行えます。
左に詰める
左側のスペースが空いているオブジェクトを右クリック→「左に詰める」をクリックすると、選択したオブジェクトと、その右側にあるオブジェクトが左詰めされます。
※左詰めされるのは同じレイヤー上のオブジェクトのみです。
切り取りして詰める(リップル削除)
不要なオブジェクトを右クリック→「切り取りして詰める」をクリックすると、選択したオブジェクトが削除されて、その右側にあるオブジェクトが左詰めされます。
※左詰めされるのは同じレイヤー上のオブジェクトのみです。
Ctrl + Shift + X = オブジェクトを切り取りして詰める
まとめ
「カット編集」とは、動画の不要な部分を削除して、必要な部分だけをつなぎ合わせる作業のことで、基本的にはオブジェクトを分割→削除→移動という手順で行います。
オブジェクトの削除と移動を同時に行える、「切り取りして詰める(リップル削除)」を使うと、より効率的にカット編集ができます。
ショートカットキー
S | オブジェクトを分割 |
---|---|
Delete | オブジェクトを削除 |
[ | 現在のフレームを選択開始フレームにする |
] | 現在のフレームを選択終了フレームにする |
Ctrl + T | オブジェクトを切り出し |
Ctrl + Shift + X | オブジェクトを切り取りして詰める(リップル削除) |

「AviUtl2でカット編集する方法」は以上です。
