無料で多機能な動画編集ソフト「AviUtl2」
この記事では、AviUtl2で音声を追加・編集する方法を解説します。
【AviUtl2】音声を追加・編集する方法
AviUtl2は、簡単な操作で音声を追加・編集できます。BGMや効果音を追加することで、映像の雰囲気や感情をコントロールしたり、視聴者に注目してほしい情報を強調したりできます。
BGM・効果音を入れるメリット
- 映像に世界観を与える
- 感動的なシーンでは静かなBGM、アクションシーンではアップテンポなBGM、失敗したシーンではコミカルな効果音など、場面に合わせた音を使うことで、視聴者はより感情移入しやすくなります。
- リアリティや臨場感を出す
- 映像に合った効果音(足音、車のエンジン音、ドアの開閉音など)を加えることで、映像に説得力が増し、よりリアルに感じさせることができます。
- 情報の補完・強調
- 「ポン」や「ジャジャーン」といった効果音は、重要な文字やテロップを表示する際に、視聴者の注意を引くことができます。
- ノイズを隠す
- 屋外での撮影など、意図しない雑音(風の音や周囲の話し声など)が入ってしまった場合、BGMを入れることで、それらのノイズを目立たなくする「マスキング効果」が期待できます。
BGMと効果音の違い
BGM (バックグラウンドミュージック) | 動画の背景で流れている音楽。動画全体の雰囲気作り、感情表現、テンポの調整が主な目的です。甘茶の音楽工房などで配布されている音源が「BGM」です。 |
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効果音 (SE:サウンドエフェクト) | 動作や出来事に合わせて短く鳴る音。映像のリアリティを高めたり、情報を強調したりすることが主な目的です。効果音ラボなどで配布されている音源が「効果音」です。 |

それでは「AviUtl2で音声を追加・編集する方法」を解説していきます。
音声を追加
音声ファイルを追加して、音を出したい所に配置しましょう。
追加されたオブジェクトを、音を出したい所に配置しましょう。

以下の方法で追加することも可能です。

- レイヤー編集上で右クリック→「オブジェクトを追加」→「音声ファイル」をクリックします。
- オブジェクト設定の「ファイル」をクリックして、音声ファイルを選択すると、音声が追加されます。
音声を編集
追加した音声を選択して、オブジェクト設定でさまざまな音声編集を行えます。
基本的な編集(音量・左右バランス・再生速度)
オブジェクト設定の数値を変更して、音量や再生速度を調整できます。

- 音量 = 音の大きさ
- 左右 = 左右の音量バランス
- 再生速度 = スピード
動画ファイルの場合は、オブジェクト設定の下部に「音量」と「再生速度」の項目があります。

音量フェード
「音量フェード」を使うと、音声をフェードイン・フェードアウト(音を徐々に大きく・小さく)できます。
音量フェードなし
音量フェードあり
オブジェクト設定右上の+→「音声効果」→「音量フェード」をクリックします。

「イン・アウト」から、フェードイン・フェードアウトの秒数を設定できます。

イン(フェードイン) | 音が徐々に大きくなる |
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アウト(フェードアウト) | 音が徐々に小さくなる |
ループ再生
音声をループ再生(繰り返し再生)することもできます。
「ループ再生」にチェックを入れます。

オブジェクトの右端をドラッグし、繰り返し再生を終わらせたい位置まで調整します。

音声を分離(動画と音声を切り離す)
動画ファイルの場合、動画と音声が1つのオブジェクトにまとまっていますが、これを分離することもできます。
動画オブジェクトを右クリック→「音声を分離」をクリックすると、動画オブジェクトと音声オブジェクトに分離されます。

部分的に音量を調整
「音量調整」や「オーディオバッファ」を使うと、音声の一部分の音量を変更することもできます。
オーディオバッファ | 上にあるすべての音声に効果が適用される。 |
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音量調整 | 1つ上にある音声に効果が適用される。 |
オーディオバッファ
レイヤー編集上で右クリック→「オブジェクトを追加」→「オーディオバッファ」をクリックします。

「オーディオバッファ」の上にあるすべての音声に効果が適用されます。

※オブジェクト設定から音量を調整できます。
音量調整
レイヤー編集上で右クリック→「フィルタ効果を追加」→「音声効果」→「音量調整」をクリックします。

「音量調整」の1つ上にある音声に効果が適用されます。

※オブジェクト設定から音量を調整できます。
音声に関する設定
音声波形
AviUtl2は、音声に関するオブジェクトに波形が表示されます。
表示/非表示
レイヤー編集上で右クリック→「音声波形の表示」から、表示/非表示を切り替えられます。

音声波形表示時はオブジェクト名を非表示
レイヤー編集上で右クリック→「オプション」→「音声波形表示時はオブジェクト名を非表示」を有効にすると、オブジェクト名が非表示になります。

音量レベルメーター
AviUtl2は、プレビュー編集の右端に音量レベルメーターが表示されています。
表示/非表示
プレビュー編集上で右クリック→「音量レベルメーターの表示」から、表示/非表示を切り替えられます。

再生中のみ音量レベルメーターを反映
デフォルトでは、停止中でもフレーム上の音量がレベルメーターに反映されます。
プレビュー編集上で右クリック→「オプション」→「再生中のみ音量レベルメーターを反映」を有効にすると、停止中は反映されなくなります。

音量レベルメーターの設定(しきい値を変更)
プレビュー編集上で右クリック→「オプション」→「音量レベルメーターの設定」をクリックします。

こちらから、音量レベル(赤・黄)のしきい値を設定できます。

1番上が0dB(デシベル)で、1番下が-60dBです。
※0dBを超えると音割れします。

音量の目安
メイン音声 | -3dB ~ -6dB。動画のピーク音量が音割れしないように調整しましょう。 |
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BGM | -25dB前後。メイン音声の邪魔にならないように調整しましょう。 |
効果音 | -5dB ~ -15dB。強調したい音は大きく、そうでない音は小さく調整しましょう。 |
※あくまで目安です。最終的には耳で聞いた感覚を重視して調整しましょう。
まとめ
この記事では、AviUtl2で音声を追加・編集する方法を解説しました。
BGMと効果音の役割
BGM (バックグラウンドミュージック) | 映像に世界観を与え、視聴者の感情移入を助けます。 |
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効果音 (SE:サウンドエフェクト) | 映像にリアリティや臨場感を加えたり、重要な情報への注意を引いたりするのに役立ちます。 |
AviUtl2での主な操作
- 音声の追加
- ファイルをレイヤー編集にドラッグ&ドロップすると、音声が追加されます。
- 音声の編集
- オブジェクト設定から、音量・左右バランス・再生速度を変更できます。
- 「音量フェード」を使うと、音をフェードイン/アウトできます。
- 部分的な調整
- 「オーディオバッファ」や「音量調整」を使って、特定の部分の音量を変更できます。

「AviUtl2で音声を追加・編集する方法」は以上です。