この記事では、AviUtl本体と必須プラグインのダウンロード方法・インストール方法を解説します。
AviUtlのダウンロード&インストール
AviUtl(エーブイアイユーティル)とは、1997年に「KENくん」という方が個人で開発した、Windowsパソコン専用の無料動画編集ソフトです。
「カット編集・画像の合成・テキストの追加」などの基本的な編集だけでなく、「再生速度の変更・エフェクトの追加」などの応用的な編集もできます。
デフォルトの状態(本体と拡張編集)でもたいていのことはできますが、プラグインやスクリプトを追加することで、より機能を拡張できます。
では「AviUtlの導入方法」を解説していきます。
よろしくお願いします。
準備(フォルダを作成)
AviUtl本体とプラグインを保存するフォルダを作りましょう。
画面左下のWindowsマークを右クリック →「エクスプローラー」をクリックします。
AviUtlを保存したい場所に移動しましょう。
AviUtlの保存フォルダを作成
右クリック →「新規作成」→「フォルダー」をクリックします。
フォルダ名を「AviUtl」とします。
pluginsフォルダを作成
「AviUtlフォルダ」をダブルクリックして開きます。
AviUtlフォルダ内で右クリック →「新規作成」→「フォルダー」をクリックします。
フォルダ名を「plugins」とします。
「plugins」のスペルを間違えると、正しく動作しませんのでご注意ください。
※文字は半角で入力してください。
ダウンロード方法
必要なファイルをダウンロードしましょう。この記事でダウンロードするのは以下の7つです。
- AviUtl本体・拡張編集プラグイン
- 入力プラグイン「L-SMASH Works」
- 出力プラグイン「x264guiEx」
- メモリ使用量削減「InputPipePlugin」
- バグ修正「patch.aul」
- Visual C++ 再頒布可能パッケージ
関連 ダウンロードのやり方
AviUtl本体・拡張編集プラグインをダウンロード
AviUtl本体 = メインウィンドウを使用するのに必要
拡張編集プラグイン = タイムラインや設定ダイアログを使用するのに必要
AviUtlのお部屋にアクセスして、「aviutl110.zip」「exedit92.zip」をダウンロードします。
入力プラグイン「L-SMASH Works」をダウンロード
AviUtlはデフォルトの状態では「AVI」や「WAV」など、限られた形式のファイルしか読み込めません。
入力プラグインを導入すると「MP4」や「MP3」など、さまざまな形式のファイルを読み込めるようになります。
GitHubにアクセスして、1でおすすめされているものをダウンロードします。
※画像と違うものがおすすめされている可能性もあります。
出力プラグイン「x264guiEx」をダウンロード
AviUtlはデフォルトの状態では、AVI形式でしか動画を出力できません。
出力プラグインを導入すると、MP4形式で出力できるようになります。
GitHubにアクセスして、「x264guiEx_X.XX.zip」をダウンロードします。
※Xはバージョンの数字です。
メモリ使用量削減「InputPipePlugin」をダウンロード
動画編集はメモリを消費する作業が多いので、編集中やエンコード中にメモリ不足によるエラーが発生することもあります。
「InputPipePlugin」を導入すると、AviUtlのメモリ使用量を減らすことができます。
GitHubにアクセスして、「InputPipePlugin_X.X.zip」をダウンロードします。
※Xはバージョンの数字です。
バグ修正「patch.aul」をダウンロード
AviUtlは長期間更新が止まっているため、さまざまなバグが残っています。
「patch.aul」を導入すると、AviUtl本体や拡張編集のバグを直すことができます。
バグを直すだけではなく、高速化や機能追加などのメリットもあります。
GitHubにアクセスして、「patch.aul_rXX_ss_XX.zip」をダウンロードします。
※Xはバージョンの数字です。
「Visual C++ 再頒布可能パッケージ」をダウンロード
patch.aulや、その他さまざまなプラグインを動作させるには「Visual C++ 2015-2022」が必要になることがあります。
Microsoftにアクセスして、X86のリンクをクリックしてダウンロードします。
ティムさんのスクリプトを動作させるには「Visual C++ 2008」が必要になることがあります。
必要に応じて、Microsoftから「vcredist_x86.exe」をダウンロードしてください。
インストール方法
ダウンロードしたファイルを、最初の項目で作成した「AviUtlフォルダ・pluginsフォルダ」にインストールしましょう。
ここからは、拡張子を表示させたほうがわかりやすいと思います。以下の手順で「ファイル名拡張子」にチェックを入れると表示されます。
- Windows10 = エクスプローラー上部の「表示」→「ファイル名拡張子」
- Windows11 = エクスプローラー上部の「表示」→「表示」→「ファイル名拡張子」
AviUtl本体・拡張編集プラグインをインストール
「aviutl110.zip」「exedit92.zip」の中に入っているすべてのファイルを、「AviUtlフォルダ」にコピーします。
入力プラグイン「L-SMASH Works」をインストール
「L-SMASH-Works_rXXXX_Mr-Ojii_Mr-Ojii.zip」の中に入っている「lwcolor.auc・lwdumper.auf・lwinput.aui・lwinput64.aui・lwmuxer.auf」を、「pluginsフォルダ」にコピーします。
出力プラグイン「x264guiEx」をインストール
「x264guiEx_X.XX.zip」の中に入っている「exe_filesフォルダ・pluginsフォルダ」を、「AviUtlフォルダ」にコピーします。
メモリ使用量削減「InputPipePlugin」をインストール
「InputPipePlugin_X.X.zip」の中に入っている「InputPipeMain.exe・InputPipeMain64.exe・InputPipePlugin.aui」を、「pluginsフォルダ」にコピーします。
バグ修正「patch.aul」をインストール
「patch.aul_rXX_ss_XX」の中に入っている「patch.aul」を、「AviUtlフォルダ」にコピーします。
「Visual C++ 再頒布可能パッケージ」をインストール
「VC_redist.x86.exe」をダブルクリックして実行します。
「ライセンス条項および使用条件に同意する」にチェックを入れて、「インストール」をクリックします。
※ユーザーアカウント制御が表示された場合は「はい」をクリックしてください。
インストール済みの場合は上画像のようなウィンドウが表示されますので、「閉じる」をクリックしてください。
インストールが完了したら「閉じる」をクリックします。
導入後にやること
「aviutl.exe」をダブルクリックして、AviUtlを起動させます。
「aviutl.exe」をフォルダの外に出すと、正しく動作しませんのでご注意ください。
「x264guiExを使用できるようにする準備を行います。」というダイアログが表示された場合は、「OK」を選択してください。
タイムラインを表示させる
デフォルトの状態では、タイムラインなどの拡張編集機能は非表示になっています。編集するときに必要ですので、以下の手順で表示させておきましょう。
「設定」→「拡張編集の設定」をクリックすると、タイムラインが表示されます。
「拡張編集の設定」が表示されていない場合は、拡張編集プラグインが正しく導入できていません。以下の対処法をお試しください。
- セキュリティソフトがファイルを削除していないかを確認する。
※「セキュリティソフト名 復元方法」などで検索してください。 - 「Lhaplus」という解凍ソフトを使っている場合は「7-Zip」などに変更する。
- 「AviUtl Package Manager」を使う。
プラグインが導入できているか確認する
「L-SMASH Works・x264guiEx・InputPipePlugin・patch.aul」が正しく導入できているかを確認しましょう。
「その他」→「プラグインフィルタ情報・入力プラグイン情報・出力プラグイン情報・色変換プラグイン情報」をクリックします。
L-SMASH Works・x264guiEx・InputPipePlugin が表示されていることを確認しましょう。
「その他」→「patch.aul」が表示されていることを確認しましょう。
表示されていない場合は、正しく導入できていません。以下の対処法をお試しください。
- 「plugins」のスペルが間違っていないか・全角になっていないかを確認する。
- セキュリティソフトがファイルを削除していないかを確認する。
※「セキュリティソフト名 復元方法」などで検索してください。 - 「Lhaplus」という解凍ソフトを使っている場合は「7-Zip」などに変更する。
- 「pluginsフォルダ」ではなく、「aviutl.exe」と同じ場所に導入する。
- 「AviUtl Package Manager」を使う。
- どうしても導入できない場合は、別の種類のプラグインを導入する。(RePOPn版・DirectShow File Reader・かんたんMP4出力)
「exedit.ini」に追記する(読み込めるファイルを増やす)
入力プラグインを導入すれば、読み込める「コーデック・フォーマット」は増えますが、タイムラインにドラッグ&ドロップして読み込める「拡張子の種類」は増えません。
拡張子とは、ファイル名の後ろに付いている「.mp4」や「.png」など、ファイルの種類を識別するための文字列のことです。
以下の手順で「ファイル名拡張子」にチェックを入れると表示されます。
- Windows10 = エクスプローラー上部の「表示」→「ファイル名拡張子」
- Windows11 = エクスプローラー上部の 「表示」→「表示」→「ファイル名拡張子」
iPhoneで撮影した「MOV形式」のファイルなどを読み込むには、「exedit.ini」に追記する必要があります。
「exedit.ini」をダブルクリックして開きます。
※開けない場合はメモ帳などのテキストエディタにドラッグ&ドロップしてください。
デフォルトで書かれているものと同じように「.拡張子=ファイルの種類」というように記入します。
※拡張子とイコールは半角で入力してください。
.3gp=動画ファイル
.3gp=音声ファイル
.asf=動画ファイル
.asf=音声ファイル
.f4v=動画ファイル
.f4v=音声ファイル
.m2ts=動画ファイル
.m2ts=音声ファイル
.m4v=動画ファイル
.m4v=音声ファイル
.mkv=動画ファイル
.mkv=音声ファイル
.mod=動画ファイル
.mod=音声ファイル
.mov=動画ファイル
.mov=音声ファイル
.mpeg=動画ファイル
.mpeg=音声ファイル
.mts=動画ファイル
.mts=音声ファイル
.ts=動画ファイル
.ts=音声ファイル
.webm=動画ファイル
.webm=音声ファイル
.wma=動画ファイル
.wma=音声ファイル
.wmv=動画ファイル
.wmv=音声ファイル
apng=動画ファイル
.aac=音声ファイル
.ogg=音声ファイル
デフォルトでは、GIFアニメーションは静止画として読み込まれます。
動画として読み込みたい場合は「.gif=動画ファイル」と書き換えましょう。
記入し終えたら、ファイルを上書き保存してください。
「AviUtlの導入方法」は以上です。
ありがとうございました。
コメント
かんたんMP4出力ってやつで出力すると、画質が悪くなるんですけどどうしたらいいですか?
・「設定」→「サイズの変更」→「なし」が選択されているか確認する。
・「かんたんMP4出力」→「ビデオ圧縮」から、「画質」が極端に低くなっていないかを確認する。
などで解決するかもしれません。
ダウンロードしたのにクリップが映らないですけどどうすればいいですか?
ファイルが読み込めないということなら下の記事で解説しています。
https://sosakubiyori.com/aviutl-file/
expedit92.zipの展開時にwinzipが邪魔してきます。どうしたらいいですか?
必要ないのであればWinZipをアンインストールすればいいと思います。
7-zipとかいれれば?
拡張編集の設定のところを押してもタイムラインが表示されません。
どうしたらよいでしょうか?
下の記事をご覧ください。
https://sosakubiyori.com/aviutl-hidden/
exedit92.zipのファイルが文字化けして正しく動作しません。一か月ぐらいいろいろ試したのですが、分からなくてコメントさせていただきました。もしよければ対処法を解決法を教えてほしいです。
Windowsの言語が日本語になっているかを確認してください。
1.Windowsの設定で「時刻と言語」→「言語」→「管理用の言語の設定」をクリック
2.「システム ロケールの変更」をクリック
3.「日本語」を選択して「ワルドワイド言語サポート~」のチェックを外す
Windowsのバージョンによって表記が違うかもしれませんが、「システム ロケールの変更」で調べればわかると思います。
拡張編集の設定が初起動時は表示されたのに2回目からは表示されません。
セキュリティソフトがファイルを削除しているのかもしれません。
すべて言われたとおりにできてますが簡単mp4で動画が出力されませんどうしたらいいですか
出力のやり方は別の記事で解説しています。
https://sosakubiyori.com/aviutl-encode/
できない場合は「x264guiEx」を使うと解決するかもしれません。
ダウンロードページ: https://github.com/rigaya/x264guiEx/releases
導入方法: https://github.com/rigaya/x264guiEx#x264guiex-%E3%81%AE-aviutl-%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%B0%8E%E5%85%A5%E6%9B%B4%E6%96%B0
エンコードが開始されず動画が出力されません
簡単mp4を入れてもエンコードができません
音声ファイルは出力されますが動画がエンコードされませませんどうすればいいでしょうか
NortonLifeLockのセキュリティアプリか何かでlwdumper.aufは安全ではないので削除しましたとなります。
解決策などはありますか?
ファイルを復元してください。「ノートン 復元方法」などで検索してください。